デジタルマーケティングの全体像と今すぐやるべき3つのこと

目まぐるしく進化しているマーケティング・テクノロジー。何とかその波についていこうとマーケティングセミナーに参加しても、結局何をすべきかわからないというご相談が増えてきました。今回はそんなお悩みを解決すべく、デジタルマーケティングの概念を整理した上で取り組むべきことをお伝えします。

0. デジタルマーケティングとは?

近年、よく耳にするようになったデジタルマーケティング。従来のWebマーケティングという言葉は、主にサイト内導線設計、バナー広告、SEO対策などを指すことが多かったと思いますが、デジタルマーケティングが含む領域はその何倍にも拡がっています。

 

ワントゥワン(One to One)、動画広告、マーケティングオートメーション(MA)、レコメンド、IoT、AR、VRなど様々なテクノロジーが出現していますが、まずはデジタルマーケティングという世界の全体感を掴んでみましょう。

 

3月にサンフランシスコで開催されたMar Tech USA 2016でも紹介されていますが、アメリカでは自社に必要なテクノロジーを組み合わせて独自の「マーケティング・テクノロジー・スタック」を作る動きがあります。テクノロジーの分類方法は各社オリジナリティが見られますが、チカビが考える分類は下図の通りです。

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このような大枠の分類を行った上で、自社のカスタマージャーニーを掛け算して更に整理することを目指しましょう。個々のツール紹介は別の機会にまとめることにしますが、大雑把なデジタルマーケティングの理解としては、マーケティング活動の全領域において、自社に必要なマーケティング・テクノロジーを取捨選択し、顧客価値を高めるために最適化していくことだと言えます。

 

では、まず何から始めればいいのでしょうか。

1. テクノロジーとブランドの親和性

テクノロジー・スタック作成の第一歩は、ツール一つ一つの特徴を理解することです。機能やベネフィットを理解することは当然ですが、特にコンテンツ系やコミュニケーション系に関しては、コンセプトを理解することがポイントになります。例えば、動画広告の最適な活用方法を考えるに当たり、「能動的メディア」「音声」「時間軸」という動画の特徴が、自社ブランドにどう関わってくるかを考えてみてはどうでしょうか。

 

一方、データ収集系やデータ分析系に関しては、ブランドに呼応するアルゴリズムを発見できると理想的です。マーケティングオートメーション一つを取っても様々な企業がソリューションを提供しており、今後も確実に増えていくはずですが、それぞれ採用しているアルゴリズムは異なります。多数の選択肢がある世界では、自社ブランドにとってどのアルゴリズムが最適なのかを考えることが重要になります。

2. 連続的な顧客接点を持つ世界

ツールの選び方がわかってくれば、次のステップは、最高のカスタマーエクスペリエンスを作り出すためにブロックを積み上げていく段階です。テクノロジーによって連続的な顧客接点を持てるようになったことは大きな変革ですが、あくまでツールだということもまた事実。新しいテクノロジーが生まれれば、人間の生活も変わる。その変化を捉えながら、消費者の生活におけるテクノロジーと感情の整理を行うためのツールとして、カスタマージャーニーマップの出番です。

 

ここで注意すべき点は、定型的なカスタマージャーニーマップを描きすぎないことです。弊社セミナーでもよく見られますが、型にはまった使い方をしすぎるあまり、うまく想像力を膨らませられないことがあります。AIDMAやAISASといった伝統的な購買行動プロセスに則ったジャーニーも大事ですが、自社が生み出す体験ステップをベースとしたジャーニーにアップデートしていくこともまた重要です。

3. 一つ一つの接点における伝え方

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アプリ、VR、動画広告などの新たなテクノロジーを取り入れたカスタマージャーニーマップが完成したら、それぞれのタッチポイントにおけるブランドの最適な伝達方法を考える段階です。特にデジタルタッチポイントの場合、実際の商品を手に取ってもらえるわけではないですし、ダイレクトな接客もできません。だからこそ、お客様と接する全ての要素をメディアと捉え、ユーザーからの信頼を獲得していくことが重要になります。

 

例えば、先日参加した宣伝会議プロモーション&クリエイティブフォーラム2016のOisixさんのセミナーで紹介されていた「特徴を伝える商品ネーミング」や「商品に添えられた手書き調の手紙」。こういった施策は、EC専業だからこそ一つ一つの要素にこだわっている同社の姿勢が見て取れ、デジタル時代の素晴らしい成功事例だと思います。

4. Mixed Reality -デジタルとリアルの境界線-

ここまでくれば、デジタルマーケティングの全体像がぼんやり見えてきたのではないでしょうか。改めてデジタルマーケティングとは、「マーケティング・テクノロジーが生み出す新しい概念・価値基準が、人間の生活をどう変化させるかを整理した上で、自社に必要なテクノロジーの取捨選択をし、顧客価値を高める活動」と考えます。

 

ただし、注意していただきたいことが一点。本稿ではデジタルマーケティングについてまとめていますが、既にデジタルとリアルの境界線は消え始めています。我々の予想を軽々と超えていくテクノロジーの進化。次のステップとして考えなければいけないことは、デジタルとリアル各々のマーケティングではなく、両者が融合したMixed Reality(複合現実)における顧客価値の高め方です。

 

マーケティング・テクノロジー・スタックはあくまで土台。今度はその上に立ってMixed Realityを想像してみてはいかがでしょうか。

 

では、最後にMagic Leap社が公開しているMixed Realityの映像をご紹介。

 

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2016.06.14